夫という許せない生き物

昨日は、我が家にとって、歴史的な1日でした。ちょっと大げさか。

 

始まりは、一昨年の寒い冬の日。夫が、職場の人に500円玉貯金箱を貰ってきました。500円玉貯金箱はいっぱいになると10万円を貯める事が出来るそう。

目標がないと、途中で使ってしまいそうなので

旅行資金10万円を貯めよう!

と、家族で500円玉貯金をはじめました。

 

が、子供達は、なかなか500円玉を工面する事が出来ないので、100円玉や50円玉も入れて良いことに。

それでも9万円は貯まりそう!と、ウキウキな私達。

子供達も、旅行に行きたい!と、家やバーバの家でお手伝いをして貰った、50円玉や100円玉、たまに500円玉を好きな物も買わずに貯金箱に入れていました。偉いぞ。

 

 こうして1年半かからず、貯金箱は、ほぼいっぱいに!思ったより簡単に貯まりました!

 

因みに、貯金箱を貰ってきた夫は、私や子供達に言われた時だけ、しぶしぶ500円玉を入れていましたよ。多分、10枚も入れてないんでないか。私なんて、夫が貯金箱に500円玉を入れているシーンを見たことがなかったんですから。君も家族旅行に!って言ってたよね?おいおい。

 

 貯金箱は、押し入れの奥の奥~や息子の部屋、クローゼットやキッチンなど、定期的に場所を変えてしまっていました。理由は簡単。息子から

「ママ、パパ絶対、貯金箱のお金使ってるよ」と、言われていたから。 

息子は、お金に限らずですが、何かを数えるのが大好きなようで、定期的に貯金箱をあけては金額を数えるのが趣味のようになっていました。余談ですが、3歳のときは公園の石を3時間数えられないなりに数え続けたことがありました。あの日の恐怖は忘れない。

そして、数えた日は、必ず日付と50円玉と100玉、500円玉の枚数と総額をご丁寧にノートに書いていたんですね。

だから、いくら減っているのか、息子には正確な金額が分かっていたようでした。

 

そこで、何度か、私から夫に、貯金箱のお金を使っちゃいけない事。また、誰もいない時に必要に迫られて、万が一、使ってしまったら家族に言う事!と、伝えていました。馬鹿らし過ぎるけど、、。

 

押し入れの奥の奥に貯金箱を入れたのが3月でしょうか。それからは、夫の身内の入院のお世話などでバタバタしていて、息子も私も貯金箱を確認する事はありませんでした。

 

そして、昨日。

母からの頼まれものを預けに実家にいくと、「あんた、500円玉貯金してるんでしょ」と、頼まれもの代5000円の代金殆どを500円玉で渡してくれました。

「これいれたら、貯金箱いっぱいになるね!」と、子供達も、最後の奉納ばりにジジババのお家をお掃除。両親も奮発して、二人に500円玉を一枚づつくれました。(けっこうケチ、いや、現実的なジジババ)

 

帰りの車では「さっそく明日、貯金箱のお金を銀行に持って行こう!」とか、「今なら夏休みの旅行に間に合うね」とか、「これならまた500円玉貯金やろーよ。来年にはまた貯金箱いっぱいになるよ」なんて、盛り上がる私達。

 

押し入れに入れる3月の時点では、総額8万6600円が入っていました。

ドキがムネムネするのを止められない私達。みんなで転がるようにして二階の押し入れに行きました。

 

こうして、約2ヶ月ぶりに見た貯金箱の中身は、、、な、なんと

 

ほぼ空になっていました。

いや、正確には、50円玉8枚と100円玉21枚、500円が16枚のみ。そして、なぜか1円玉が12枚。

 

 

「え!?泥棒??えー!」

とか言いながらも、頭の中の冷静な私が

 夫に決まってるやん!

と。

動揺する私や娘に息子が

「パパでしょ。」

と、さめーた声で一言。

「あー、うん、まあ、でも、うん」みたいな何とも情けない私に、息子が更なる一言を。

「パパ、ママの財布からもお金とってってるもん。前、みたし」

どっひゃーーーーーーーΣ(゚∀゚)

シラネーーーーーーーーーーーー!

てか、私、親として情けねー! 

そう言われると、心当たりがありすぎるような。

その後、ベッドに潜って泣いている息子を見て、本当に、本当に申し訳なくて。子供達と3人で泣きました。

娘も、最初は 、「パパひどい!大嫌い!」と怒っていましたが、珍しくお兄ちゃんが泣いているのを見て、最後はワーワー声をあげて泣いていました。

息子は

「バーバの家に貯金箱置いとけば良かったね」と。

家の中に、安心してお金を置いておけない、という事実。なんて子供にとって悪い環境なんだろーか。頭をガーン!と、叩かれたような気分。

途中で、お金減ってる、と気づいた時点で、夫へ言うんじゃなくて、貯金するとか、実家に持っていくとか、どうにかすれば良かったのか。でも、一緒に暮らしててそんな事しなきゃいけないなんて、、、。

 

なんだか、全てが悲しくなって、2時間近く泣いたり3人で抱っこしたり、子供達にお金や信頼について話したり、ボーっとしていたら、夜になってしまいました。

 あー、夕飯どうしよう。

なんか作らなきゃ。と、思いつつ、何だか作る元気もなく。ただ、時間が過ぎていきます。太宰治

 

と、そこに夫がご帰宅。こういう日に限って早いやないかい。家に入るなり

「なんでシャッターしまってないの!外から丸見えだよ!」

とかどーでも良い事を言っている夫。しかも、ちょっとキレ気味に。

情けな。

ほんと情けな。どうしようもないやつや。

 

とりあえず、私だけ一階に降りて、事の顛末を説明。息子達が泣いている事を伝えると、背中を丸めて申し訳なさそうなフリ。

しょぼん(´・c_・`)

でたーーーーーうなだれポーズですよ。

この、しょぼん(´・c_・`)

夫は、昔から良くするんですが、40前のおじさんがやっても、全然可愛くないから!昔から可愛くないけど。てか、イライラするからやめてくれ!

 

とりあえず、何に使ったのか、いつ使ったのか、自分がやった事がどういう事か分かっているのか、何より父親として恥ずかしくないのか、と。

一時間近く説教のような、何なのか分からない話をしました。情けない。

 

お金は返す、との事でしたが、そういう事じゃないんだよ。子供達が頑張って我慢して貯金箱に入れたお金と、夫がおかあちゃまに貰ったお金じゃ、同じお金でも価値が違うんだよ。 てか、返すお金なんてないじゃん!

 

気づいたら8時。

急いでインスタントラーメンにハムを乗っけただけの悲しい夕食を食べました。

子供達は無言。私はもちろん、夫も無言。

食べながら涙が出そうになりました。

 

その後も殆ど誰も会話らしい会話はせず、おも苦しい雰囲気の我が家。

あー疲れた。

 

ほんとに疲れた。ほんとに夫が許せない、35の夜。

 

 

おしまい。